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【ブルドッグネズミとは】生息地や絶滅の原因・生き残りの可能性まとめ

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ブルドッグと言われると、いかめしい顔で、鋭い歯を持った番犬を思い浮かべる人が多いかもしれません。

しかし、この「ブルドッグネズミ」はその名前とは裏腹に、半分寝ぼけたような顔をした大人しい性格だったと言います。

今回はそんなブルドッグネズミについて調べてみました。

「ブルドッグネズミ」とは

身体的特徴

体色は茶色で、体長は25㎝程度と、ネズミにしてはかなり大きかったようです。

私たちがペットショップでよく見かけるハムスターやハツカネズミは、大きいもので20㎝くらいだと聞くと、その大きさがイメージできるでしょうか。

尻尾は16㎝程度で、背中には厚さ2㎝にもなる脂肪の層がありました。

残っている資料を見てみると、体の割に顔が小さく、ややずんぐりした体つきであることがわかります。体毛は艶のある黒色でした。

生態的特徴

原生林内の木の根の隙間や空洞となった倒木の下などに巣穴を掘り、果実や種子、樹皮、芽などを食べて暮らしていました。

ネズミというと大所帯のイメージがあるかもしれませんが、少数の群れをつくって暮らしていたようです。

「ブルドッグネズミ」の分布・生息地

インドネシア・ジャワ島の南方300㎞に位置するクリスマス島に暮らしていました。

島の中でも、標高の高い森の奥深くを好んでいたようです。

「ブルドッグネズミ」の絶滅した原因

19世紀に入り、クリスマス島で工業原料であるリン鉱石が発見されたことで、島への人々の出入りが盛んになりました。

それに伴って、クマネズミやドブネズミといった競合種のネズミが島へとやってきたのです。

特にクマネズミの繁殖力はすさまじかった上、トリパノソーマという病気を引き起こす寄生虫などが持ち込まれたこともあり、ブルドッグネズミは絶滅してしまったのです。

「ブルドッグネズミ」の生き残りの可能性

絶滅の時期に関してはハッキリしたことはわかっていませんが、1903年ではないかという記録が残っているそうです。

それ以降は目撃情報等もないため、完全に地球から姿を消してしまったと言えるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。絶滅に関して、直接人間が手を下したというわけではありませんが、彼らを追い詰めた競合種のネズミはやはり人間が持ち込んだものです。

意図的でなくとも、種を滅ぼし得る人間の営みがふと恐ろしく感じられます。