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【ブタアシバンディクートとは】生息地や絶滅の原因・生き残りの可能性まとめ

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かつてブタのような足とウサギのような耳を持ち、カンガルーのようにぴょんぴょん跳ねまわる動物がオーストラリアの草原で暮らしていたそうです。

ブタアシバンディクート。

小型の有袋類の彼らはどのように暮らし、どうして絶滅してしまったのか。

その秘密に迫っていきたいと思います。

「ブタアシバンディクート」とは

身体的特徴

ブタアシバンディクートの足は、非常に特徴的な形をしていました。

前足の指は中央の2本だけが発達してひづめがあり、ブタの足によく似ていたのです。

体長はおよそ25㎝、体重は200gほど。尻尾は他のどのバンディクート種よりも長く、15㎝程度になる事もありました。

遠く離れた場所にいる捕食者に気付くために耳は長く、また土の中の食料を見つけやすくするために長い鼻と強い前足を備えていました。

生態的特徴

歯や消化管の構造から、虫などではなく植物を食べて生きていたということがわかっています。

日中は木のくぼみや巣、石の下などで静かに過ごし、夜中に活動する夜行性の生き物でした。

また、繁殖期は5月~6月ごろで、通常は1度に2匹の子供を産み育てていたのではないかと言われています。

「ブタアシバンディクート」の分布・生息地

有袋類だった彼らは、同じ仲間がたくさん住んでいるオーストラリアに生息していました。

その中でも、乾燥した平原に穴を掘り、そこに小枝や小石を入れて巣をつくっていたそうです。

「ブタアシバンディクート」の絶滅した原因

絶滅の原因については諸説あるようですが、開拓の進行や、草原の牧草地化などによって住処を追われたこと、捕食動物であるネコやアカギツネのターゲットになってしまったことなどが、理由としてあげられています。

住処を失った彼らの個体数は、19世紀半ばにはかなり深刻なレベルで減少していました。

そして決定打となったのが、アナウサギの数が増え、同じ植物食だった彼らに餌を食べ尽くされてしまったこと。

こうして、オーストラリアの広大な敷地に点々と根を下ろしていたはずの彼らは、1950年代までにはその姿を完全に消し去られてしまったのです。

「ブタアシバンディクート」の生き残りの可能性

1901年に最後の標本が収集され、1950年代にアボリジニによって目撃された後、ブタアシバンディクートがわれわれの目の前に姿を見せることはありませんでした。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

ブタの足、ウサギの耳、カンガルーの動き……と、おかしな見た目をしていたブタアシバンディクート。

動物園などにいれば一躍人気者に慣れたであろう彼らが、すでにこの地球上にいないということを思うと、とても残念でなりません。