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【ターパンとは】生息地や生き残りの可能性・絶滅の原因まとめ

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「ターパン」とは、奇蹄目ウマ科の動物で、日本に生息している「モウコノウマ」と同じ野生のウマの仲間です。

「ターパン」はキルギス語、あるいはカザフ語で「野生のウマ」を意味しているそうです。

現在のウマと同じように草食性の動物で、地面に生える草や低木の葉等を主食にしていたと言われています。

家畜化されているウマの祖先とも言われており、その見た目はサラブレッドのようなスポーティーな感じではなく、シマウマやポニーのようなガッシリとした力強い印象を受けます。

ターパンは2種類おり、ヨーロッパに生息していた「シンリンターパン」は体高が1.2m、南ロシアに生息していた「ソウゲンターパン」は少し大きく体高は1.3m程あり、体重は260kg以上あったと言われています。

ソウゲンターパンは特徴が詳しく伝わっており、体色は濃い目の灰色で前脚、後ろ脚の下半分やタテガミ、尾は黒く、背中の中間あたりには大きな黒いシマ模様という特徴があったとされています。

「ターパン」の分布・生息地

シンリンターパンはフランスやスペイン等のヨーロッパ南東部の草原、ソウゲンターパンは南ロシアの草原とされています。

また、ロシア中央〜東部の草原地帯にも生息していたという記録もあります。

「ターパン」の絶滅した原因

野生のウマ・ターパンが絶滅した理由は大きく分けて2つあります。

1つは人間による狩猟と生息地帯の破壊です。

馬肉好きの方ならすぐ分かると思いますが、ターパンの肉はとても美味しかったため食料として狩猟対象になってしまいました。

また、人間が居住範囲を広くしたり燃料として木々を集める際にターパンが生息している森林や草原を伐採した事によってターパンの餌や隠れ家がなくなり、激減してしまったと言われています。

2つ目の理由は家畜化されたウマとの交配による遺伝子汚染によるものです。

ターパンは牛や豚と違って乗りやすく、荷物も運べて肉も美味である事から人間によって家畜化され、家畜ウマが誕生したという歴史があります。

しかし、元はターパンといえど「家畜ウマ」として品種改良された生き物です。

遺伝子に違いがあるため、ターパンと家畜ウマが交雑していった事で次第に「混血」「雑種」のウマが殖えていく一方で「純血」のターパンは姿を消していったと考えられています。

おそらくですが、人間による狩猟によって仲間が次々と減っていき、繁殖相手が見つかりにくくなってしまったターパンが、自分達に似通った姿の家畜ウマを繁殖相手として選んでしまった部分もあるのではと思います。

これらの理由によって野生に生息していたターパンは1896年に完全に絶滅したとされており、シンリンターパンは1800年代初頭に、ソウゲンターパンは1870年代には絶滅したと言われています。

野生のターパンの最後の1頭は捕獲する際に手違いがあり、事故によって死亡したという記録があります。また、ロシアの動物園で飼育されていた最後のターパンは1909年に死亡しています。

「ターパン」の生き残りの可能性

不幸中の幸いか、家畜ウマとの交配によってターパンの遺伝子は残っていました。

この遺伝子を持ち、ターパンの特徴を色濃く残している個体を掛け合わせる事でターパンを「復元」しようという試みがありました。

1936年、ポーランドではシンリンターパンの特徴を強く持っている「コニック」という家畜ウマ同士を交配させる事で血を濃くし、特徴や見た目がシンリンターパンにかなり似通った個体を誕生させる事でターパンの復元に成功した例があります。

ドイツの動物園では1930年代にルッツ・ヘック氏とハインツ・ヘック氏によってターパンの復元が試みられ1960年代に「ヘックホース」として復元されました。

また、アメリカでは1960年代にハリー・ヘガード氏が労働に使われていた家畜ウマと、かつてスペイン人がアメリカ大陸に連れ込み、そのまま定着した野生ウマ「マスタング」を交配させる事でターパンの特徴を強く持った個体を復元しました。

この個体は「ヘガルト」と呼ばれています。

混血種同士の交配となるため完全なターパンの復元にはならないものの、交配を重ねる事でかつてのターパンに近い姿を再現し、遺伝子、特徴を残す事ができたのは奇跡なのではないでしょうか。