かつてカリフォルニアには、勇敢さ・強さの象徴とされ、州の旗として掲げられるまでなったクマがいました。
カリフォルニアハイイログマ。最強の捕食者の一つに数えられる彼らは、どうして絶滅してしまったのか。
今回はそんな彼らについてまとめてみました。
「カリフォルニアハイイログマ」とは
身体的特徴
身体の色は褐色、体長は180㎝から300㎝ほど。
体重は130㎏から680㎏ほどなので、私たちが動物園で目にすることができるヒグマとそう変わらない大きさだと言えそうです。
とはいえヒグマはクマの中でもかなり大きくなる種類なので、相対した時の威圧感はすさまじいものだったでしょう。
生態的特徴
動きは早く、肉食だったため、人間の家畜を襲って食べることも多々あったようです。
「カリフォルニアハイイログマ」の分布・生息地
アメリカ合衆国カリフォルニア州の南部に生息していたようです。
「カリフォルニアハイイログマ」の絶滅した原因
1848年に起こったゴールドラッシュによって、カリフォルニアにもたくさんの移住者がやってきました。
そこで家畜として育てられていたブタやウシを襲ったカリフォルニアハイイログマは、害獣として駆除の対称になってしまったのです。
また、ヒグマと雄牛を無理やり戦わせるスポーツが流行したことや、毛皮や皮下脂肪に利用価値が高かったことも、彼らの乱獲に拍車をかけていきました。
そして1922年にトゥーレアリ郡の牧場で子牛を襲っていたカリフォルニアハイイログマが射殺されました。
これが人間によって撃ち取られた最後の個体だと記録されています。
1924年にはセコイア国立公園で数回目撃されましたが、これが地球最後の個体だったようです。
「カリフォルニアハイイログマ」の生き残りの可能性
1924年を最後に目撃情報が途絶えていることから、彼らはすでに地球上から姿を消してしまっていると言っていいでしょう。
まとめ
1840年代、当時メキシコ領であったカリフォルニアでアメリカ人が反乱を起こした際、彼らは旗印としてカリフォルニアハイイログマを掲げて戦いました。
勇敢さ・強さの象徴としてあがめられた彼らでさえも、人間の身勝手一つで種ごと消し去られてしまったのです。
